押尾学容疑者、年明けにも３度目の逮捕へ

　元俳優、押尾学容疑者（３１）が東京・銀座のクラブホステス、田中香織さん＝当時（３０）＝に合成麻薬ＭＤＭＡを譲渡したとされる事件で、警視庁捜査１課は２８日、田中さんがＭＤＭＡを服用後に異変を起こした際、適切な救命措置を怠ったとして、保護責任者遺棄容疑で年明けにも押尾容疑者を再逮捕する方針を固めた。

また東京地検は同日、麻薬取締法違反罪で、押尾容疑者と友人のネット販売業、泉田勇介容疑者（３１）を起訴した。

　起訴状などによると、押尾被告は７月３１日、六本木ヒルズの一室で、泉田被告からＭＤＭＡ約１０錠を譲り受け、８月２日、同じ部屋で田中さんにこのＭＤＭＡの一部を譲り渡したとされる。
同課によると、田中さんは押尾被告と一緒にＭＤＭＡを服用した後、けいれんなどの異変を起こし、急性ＭＤＭＡ中毒で死亡。
押尾被告は異変発生から約３時間、関係者が１１９番通報するまで田中さんを放置した。

　泉田被告が押尾被告へのＭＤＭＡ譲渡を認めていることなどから、同課は田中さんの死亡につながったＭＤＭＡを押尾被告が用意したことが裏付けられたと判断。
田中さんへの保護責任を放棄したとして、押尾被告を保護責任者遺棄容疑で立件する方針を固めた。

　一方、地検は２８日、田中さんの携帯電話を捨てた証拠隠滅罪で、遠藤亮平元マネジャー（２８）を略式起訴し、東京簡裁は同日、罰金２０万円の略式命令を出した。